WWDC24に参加してVision Proを買ってきた。
いよいよ今週末日本を含む8ヶ国でも発売されるApple Vision Pro。その直前に、先日アメリカで購入してしばらく使用してみた所感を記しておこうと思います。
Vision Proが発表されて以降、よく「Vision Pro買わないんですか?」と聞かれてその度に「買うためだけにアメリカには行かないけど、行く機会があれば買いたい」と答えていました。今回幸運にもWWDC24のスペシャルイベントに現地で参加できる機会があったので有言実行、WWDC24でアメリカ以外での発売が発表されるという噂もありましたが、それも承知の上で「WWDC基調講演前日に会場のApple Park向かい側のVisitor CenterでVision Proを買う」という実績を解除しに行ってきたのでした。きっと日本での販売価格はレートが高いに違いないと信じて…。
購入〜ピックアップ
まず渡航前に、アメリカのAppleのサイトからApple Vision Pro 512GBとTravel Caseをオーダー、ピックアップの予約をしました。ZEISS Optical Inserts - Prescriptionはピックアップできずデリバリーのみなので、日本国内で眼鏡を作った時の数値を元にVisiblyというサイトで処方箋を発行(PDF)、配送まで7〜10日という表示だったので逆算して現地滞在中にホテルに届くようにオーダーしました。オーダーに際して、日本で普段使っているApple IDでも問題ありませんでした。
渡航翌日、Apple Park Visitor Centerのオープンに合わせて予約をしていたので、その時間にピックアップに行きました。ピックアップ自体は、メールで届いていたチェックイン用のQRコードを提示するだけでとてもスムーズで、注意書きされていた写真付きIDを求められることもありませんでした(対応してくれたスタッフのせいかもしれない)。アメリカ国内では発売されてからしばらく経っていたせいなのか、スタッフのテンションも淡々としていてあっさりと購入完了しました(そのスタッフのせいかもしれない)。
WWDCの会場で使ってみた
この日はWWDC24のレセプションもあったので、セットアップしたVision Proも持って行きました。やはり全世界からデベロッパーが集まるイベントのせいか、Vision Proを付けて会場をうろついているとそれをきっかけに声をかけられて話が弾んで楽しかったです。
本日はInfinite LoopのApple旧本社内で #WWDC のレセプションに参加。コロナ前のBeer Bashのような雰囲気で、Vision Proを付けて歩いていると色んな人に話しかけてもらえて楽しかった!ノベルティはウォーターボトル、ピクニックブランケットとピンバッジ。 pic.twitter.com/bhExWN2KWZ
— Masayuki Iwai (@myb) June 10, 2024
翌日、基調講演当日もVision Proを持っていき、会場でSpatial PhotoやSpatial Videoを撮りまくりました。Spatial VideoはiPhone 15 ProとPro Plusでも撮影できますが、あとでVision Proで見るとその場にいたそのままの感覚で見られるので、これは新しい思い出の残し方ではないかと思います。
基調講演当日に、ホテルにZEISS Optical Insertsも届いていました。しかしこの日はディナーの後ホテルに戻るまでに自転車でこけて歯が折れるという事態になっていたので、翌日のDeveloper Sessionが終わって一息ついてから開封。
Lens Insertsも昨日届いてた! これで眼鏡なしでもVision Proが使えるぞー。 @basuke さんからいただいたレンズケースもばっちりフィットして素晴らしい! pic.twitter.com/98fA7342gG
— Masayuki Iwai (@myb) June 12, 2024
当然ながら、普段使っている眼鏡に合わせて作っているのでピントはバッチリです。
価格差
日本での販売価格も発表されているので、アメリカでの購入価格と比較してみます。
USD(税抜) | JPY(税込) | |
---|---|---|
Vision Pro 512GB | $3,699 | ¥634,800 |
Travel Case | $199 | ¥34,800 |
ZEISS Optical Inserts - Prescription | $149 | ¥24,800 |
日本での販売価格を書き出していて恐ろしくなってしまいましたが、こう見るとやはりなかなかの値段です。
Vision Pro 512GBとTravel Caseは同時にオーダーしたため合計でしか分かりませんが、$3,699+$199にRecycle feeが$4かかって$3,902、そこに受け取り場所であるカリフォルニア州の消費税が$355.69かかって合計$4,257.69でした。これをクレジットカードの明細で確認すると換算レートは$1=¥159.11で¥677,440、さらにVision Pro本体のみ入国時に関税が¥34,700かかり、合計で¥712,410になりました。
Vision Pro 512GBとTravel Caseの日本での販売価格の合計は¥669,600と、アメリカで買った方がレートがいいに違いないという目論見はあっさり崩れ、関税分を引いても若干割高という結果になりました。
なお、ZEISS Optical Inserts - Prescriptionはなぜか消費税がかかっておらず$149のままで、$1=$160.631のレートで¥23,934と若干お得に購入することができました。
しばらく使ってみた所感
- 解像度の高さとトラッキング性能が秀逸で、FPSでは酔いまくりの自分でもまったく酔わない
- 重さはある程度あるが、使っている間はあまり気にならない。外した時に重かったんだと気づく
- ソロニットバンドのおかげで着脱が非常に簡単。しっかり締めればズレも気にならないし、バンドが広いからかそれだけ締めても締め付け感はなかった
- プリインストールされているデモ「Encounter Dinosaurs」の出来がとてもいい。3分くらいのうちにAR〜イマーシブな体験が盛り込まれていて、人にVision Proを体験してもらうのに最適
- Vision ProでMacBookを見るとそこから接続して仮想ディスプレイとして表示できる体験がシームレスすぎて良い。visionOS 2.0で実装予定のウルトラワイド仮想ディスプレイもいいけど、個人的にはMacアプリをウィンドウごとにVision Proの空間内に並べて使いたい。現状はできないけど、visionOS対応のアプリ(iOS/iPadOSの互換アプリを含む)があれば一応できる。例えばSafariやZoomはvisionOS版があるし、SlackやX(旧Twitter)も動くのでそれらはvisionOS側で起動すれば空間に並べられる
- ZoomのvisionOS版はPersona(beta)に対応しているので、ウェブカメラで撮る代わりにアバターで参加できる。ただPersonaはパスコードをオフにしたりすると消えてしまうので、そうなったら撮り直し
- アプリによっては長く使っているとファンが回る(あったのか!)
- バッテリーの減りが、外付けなのに結構早い気がする。まだ完全に切れたことはないが、4、5時間も続けて使えばなくなりそう。ただそれだけ使えば目もだいぶ疲れて休憩が必要なので問題ないかもしれない
- ライトシーリングクッションやソロニットバンドなど直接肌に触れる部分は手洗いできるので、汗をかいても安心。
- Travel Caseは一度使ってみて普段はいらないなと思った。かなり大きいので嵩張るし、出し入れも大変。本体にカバーが付属しているのでそれで十分。家での保管用にする
こちらからは以上です。